
その仕事は誰の役に立っている?
職業が、社会の中でどんな役割を担っているかです。
職業として存在しているということは、必ずどこかで誰かの役に立っているからであり、社会の中での役割があります。
役割とは、それ単体では発生せず、必ず相手があって、相互関係の中で生まれてきます。子どもがいるから、親としての役割が生まれる。生徒がいるから先生の役割がある。患者がいるから、医師としての役割が生まれます。
では、自分が目指している職業は、どんな相手があって、どんな役割があるのか考えてみましょう。またその際は、目の前の相手のことを考えることはもちろんですが、社会という大きな視点で考えることが大切です。
何が求められているか
例えば学校の先生。先生は毎日教壇に立って生徒に勉強を教えています。もちろん仕事はそれだけではなく、授業の計画や準備をしたり、テストの採点、報告書の作成、親御さんとの話し合いなど多岐にわたります。
では先生の役割は、生徒の前で教科書を読むことでしょうか。生徒に勉強を教えることでしょうか。生徒の成長を支えることでしょうか。それとも、日本の未来を担う人材を育成することでしょうか。
もちろんその人なりの取り方があっていいのですが、社会から求められている役割は何かをしっかりと考えてみることが大切です。
社会から求められている役割を理解することで、自分と社会とのつながりを感じられ、「仕事の存在意義」を理解した仕事ができるようになります。
キャリアの研修などでは有名な話なのですが、イソップ寓話に煉瓦職人の話があります。
中世ヨーロッパで、修道院を建築している現場がありました。そこでレンガを積んでいる三人の職人が働いています。その職人に、何をしているのかを尋ねると、
一人目の職人は、「自分の仕事はレンガを積むことだ。楽しくもなんともない」と答えました。
二人目の職人は「レンガを積んで壁を作っている。とても給料がいいからだ」と答えました。
最後の職人は「修道院を建てて、人々の心のよりどころを作っている。この仕事に関われて本当に幸せだ」と答えました。
どの職人が最も意欲的に働いていたかは言うまでもありません。
さらに、10年後彼らがどうなっていたかというと、一人目の職人は、そのままレンガを積んでいました。二人目の職人は、もっと給料がいい高い壁の上でレンガを積んでいました。三人目の職人は、たくさんの技術を身につけ現場監督となり、多くの職人を育てました。
仕事をする際は、その職業が社会の中でどんな役割を持っているかを意識することで、自分の職業に誇りを持ち、能動的に関わっていくことができるようになっていきます。自分自身が関心のある仕事を考えた時に、その仕事が果たす役割は何でしょうか。それが考えずにその職業についてしまうと、「こんなはずじゃなかった・・・」つながりかねません。
