Column.3 自己理解の目的

自分を知ること

就職活動を始める時、一般的には最初に行うとされているのが自己理解。自分自身がどんな人間なのかを客観的に「知る」ことです。

「知る」とは

物事の存在・発生などを確かにそうだと認める、物事の状態・内容・価値などを理解すること

[デジタル大辞泉]

つまりは、自分の価値観や考え方、行動などを理解して、自分をしっかりと認めることです。

24時間、365日自分と一緒にいるのは自分。そのため近すぎて普段はあまり自分に意識を向けずに生活していることが多いのではないでしょうか。

では、なぜ自己理解が必要になるのでしょうか。まずは自己理解の目的について考えていきます。

相手に知ってもらうこと

自己理解とは、字の通り自分の事を理解する事。

例えば、デジタルカメラの購入を考えたとします。各社色々なカメラを売り出しているので買うときには比較をします。性能、機能、操作性、画素数、デザイン、価格などカタログやWeb、店員さんから情報を収集。そして、自分自身がどんな用途に使うのか、予算はどれぐらいかを検討して、最終決定します。

このときに、デジタルカメラの情報が全くなく、型番だけ書いた紙から、自分が買う商品を選べと言われたら選べますでしょうか?購入する商品の事が何も分からないのに何万円ものお金を出そうと考える方はあまりいないのではないでしょうか。

企業は経営資源を使い、売上を上げて社会貢献し存続しています。その最も重要な資源が、「人財」。採用には求人の広告や人事担当者の給与など多額の資金が投入されます。また、入社後は給与や保険、育成のための研修など何十年と払い続ける事になります。本当に大きな資金を人財に掛けて企業は経営を行っています。

企業も、どこのなにかも分からない人に資金の投入はできません。組織に入ってからの姿が想像できてこそ資金の投入が行えるのです

「周囲に自分の事を知ってもらうため」自分の事を理解する目的は、まずここにあります。

自分の事を採用しようとしている方たちに自分の事を説明できるのは自分と一番長い時間を過ごしている自分自身です。正確に相手に伝えるには、まずは、自分が自分のことを客観的に知っていないと始まりません。

では、自己理解の目的は、これだけでしょうか

自分を使いこなす

私は、デジタル機器に強い方ですが、全くと言っていいほど説明書を読みません。デジタルカメラや携帯、PCのソフト等、新しいものを手にした際はとにかく使って使って、使い倒して機能を覚えていきます。なので、便利な機能や効率の良い使い方があるにもかかわらずそれを上手く使えていない事が多々あります。自分自身も扱い方を分かっていないと自分を有効に使いこなす事ができません。

ここに二つ目の目的があります。「自分自身を使いこなすため」。

社会で生活していくために、自分自身をコントロールしているのは皆さん自身です。コントロールの対象がどんなものかが分からないと扱う事ができません。

例えば、自分自身が持久力があり長距離が得意で短距離を走る事はあまり得意ではない事を知らずに短距離の練習をやっていたとします。ある程度は伸びるかもしれませんが長距離に取り組んだ方が、もっと伸びしろがあり能力を発揮できる可能性が高いのではないでしょうか

自分を受け入れる

最後にもう1つ、自己理解をする事には大きな意味があります。それは、客観的に自分自身を知り、ありのままの自分自身を受け入れる事です。

自分自身を知るという事は、とても「力」のいる作業です。自分自身と正面から向き合うことで、自分が見ていた自分だけではなく今まで見ないようにしていた自分や、全く見えていなかった自分も見なければなりません。

その自分を評価するのではなく、誰かと比較するのではなくそのまま、ありのまま認めて受け入れる事ができるとより、自分の人生を生きられるようになってきます。

就職活動は、今後の生活・人生に大きくかかわる「仕事」に就くための大切な時間。自分としっかり向き合って、受け入れ、分かち合って進めていくことが大切です。